広島平和記念資料館2

今更、説明の余地もないのですが、原爆が投下されたのは1945年8月6日（月）です。時間は午前8時15分、快晴でした。『原爆投下機』の名前はB29『エノラ・ゲイ』。この機の機長『ティベッツ』の母の名前だそうです。（フツー考えみてよ、人殺しのマシンに自分のか～ちゃんの名前を付けるか？）
みんな雨より晴れた方がいい…。でも8月6日だけはその反対の方が良かったと思います。実はこの日、原爆投下の作戦基地を置いていた『テニアン島』（サイパン近郊の島で広島まで、約2,740km＝B29で片道6時30分）から予め『広島』『長崎』『小倉』に向けて一機ずつの気象観測機が天候調査に飛び立っていました。『雨なら中止』だったのです。時間はおよそ午前7時15分…。気象観測機から『エノラ・ゲイ』に無線が入りました。『広島、快晴』この瞬間、『広島』の運命は決まってしまいました…。

『広島平和記念資料館』本当に横に長い建物です。デザインはとってもGOOD！下の写真の端がエントランスのある『東館』になります。長い渡り廊下は『西館』へと続く物です。この部分は何も展示してなく、とても不思議な空間をかもし出しています。

こちらは一瞬で焼け野原にされた広島市内の様子を模型で表した物です。赤い丸が炸裂時の火球です。一秒後にこのディスプレイ内で見られる範囲は全て何もなくなってしまいました。という事は『原爆』本体の大きさは？って、不思議に思いませんか？実はこの模型内で表すと、『リトル・ボーイ』は針の先くらいの大きさにしかならないとの事…。そんな小さな物なのに、多くの人の命を奪う『原爆』とは、本当に恐ろしい物です。

こちらも展示品の一部です。被爆当時、実際に着ていた衣服です。恐ろしくて、言葉にもなりませんね。

こちらは『人影の石』と呼ばれています。当時の住友銀行広島支店の入り口付近の石階段で、これは8月6日当日、この部分に座って開店を待っていた人が、原爆の閃光を受け、逃げる間もなく死亡した為、出来た影と言われています。強烈な熱線で周りの石階段は白く、その人が座っていた部分のみ黒く腰掛けていたような影が残っています。この石階段は1971年（昭和46年）建て替えの際に切り取って、『広島平和記念資料館』に寄贈された物です。

こちらの模型は大変に衝撃的です。上の写真は『原爆』投下前夜、8月5日の様子、フツーの街並みが見てとれます。打って変わって下の写真は『原爆』が投下された8月6日の様子を表した物。全てが一瞬にして奪われた事が分かります。あまりにも分かり易いこの模型に、ただただ言葉を失うだけでした。

『広島』上空へと来た『エノラ・ゲイ』は、投下目標のT字型の『相生橋』に向けて『リトルボーイ』と名付けられた『原爆』を投下。ゆっくりと機体を離れて行き、『43秒後に一番効果的に殺戮（さつりく）が行える』とされた上空約580メートルで炸裂しました。後は地獄です…。炸裂した『原爆』は小型の太陽と称される程の火球を発します。その中心部は摂氏100万度を超え、火球は一秒後に最大直系280メートルにもなり、爆心地周辺の地表面は3,000～4,000度にも達しました。それと同時に強烈な熱線、放射線が四方に放射され、周囲の空気が膨張して最高圧の爆風となり、結果、これらの三つの要因が複雑に作用して大きな被害をもたらします。『原爆』が最悪なのは『無差別』に『大量殺戮（さつりく）』が『瞬時』に行えると言う点です。そして、放射線の与える人体への影響は、その後も後遺症として長期間に渡り、今も多くの人達を苦しめています。
一番最初に紹介した熊本県のバカ教師…。『原爆』の恐ろしさや、被爆された人の苦しみが分かってんのか！って言いたいね…。歴史をきちんと認識して、次の世代へと伝える事は日本人として当然の義務だと思います。『広島』へ来られる際は、このHPの事を思い出して頂き『広島平和記念資料館』に立ち寄って頂ければ幸いです。

物言わぬ展示物…。見る者は言葉を失います。原爆投下時、3歳11ヶ月だった男の子が、この三輪車に乗ったまま被爆して、同日中に亡くなりました。かろうじて生き残った父は、3歳の子供を一人でお墓に入れるのはかわいそうだと思い、三輪車と子供の亡骸を自宅の裏庭に埋めたのだそうです。40年後の1985年（昭和60年）の夏、裏庭から掘り出して、遺骨をお墓に埋葬し、形見であるこの三輪車は『広島平和記念資料館』に寄贈されました。『原爆』は無差別に罪の無い人の命を奪います。この三輪車はその恐ろしさを無言で訴えています…。

こちらは展示品の中で最もあきれて悲しくなる物…。『核の地球儀』と名付けられたディスプレイです。アメ公の所に“核マーク”が一杯！今だ7,000個以上の核弾頭を保有しているとの事懲りないね、この人達は…。

こちらは展示品の一部です。爆風と熱により、飴のように曲がったガラスビンが『原爆』の恐ろしさを物語っています。

こちらも展示品の一部です。これらの遺品は、全て遺族の方達から寄与された物です。『原爆』の恐ろしさ、核は絶対に許さない…。後世に伝えていかなければイケない大切な課題です。

こちらは、『広島平和記念資料館』を訪れた、各国首脳、著名人の方のサイン（レプリカ）等、詳細な資料を見る事が出来るコーナーです。ゴルバチョフ大統領やローマ法王の物も含まれています。その他、ビックリするようなビッグネームばかり！是非、一度訪れて、あなたの目で見て下さい。『広島』って本当に世界へ平和を発信させる重要な役目を持っています。